うすらぼんやり

最近、大学という場に対して何かを考えたりすることが多かった気がする。入学時に大学に対して持っていたイメージと、実際通っていて感じた印象とで、これほど大きな隔たりがあるとは思っていなかったからである。
私が、大学でやる学問というものを、自分の興味分野(もちろん学部などによる領域の制約はあれど)について、知りたいことを研究することだと思っていたのだけれども、どうもそれは「大学院」という場所でやるのが一般的であることを、大学に通っていて初めて知った。
じゃあ、学部生は一体何をするんだろう、と思った。やる気満々で来た自分は、学部生として何を学び、どう振舞えばいいのだろうか。答えは考えなくても、学部の講師やカリキュラムが示していた。私は違和感を感じながらも、それらをなんら疑いもせず受講し、一通り単位を取った。


そして二年目。そのうすらぼんやりとした違和感の端をつかんだ。テキストに書いてあることを復唱し、演習をするという、高校と同じような勉強風景に。私は考えた。では一体大学というのは高校と何が違うのだろう。「企業の入試に受かるための高校」ではない大学ってなんだろう。自分はどういう学生でいればいいのだろう。
高校のころよりも少し増えた自由な時間で、興味のあることを調べたり、実験したりはしている。でも、それは大学に来なくてもできたことのように思える。では、大学に来る理由になった、なにかそれ以上の理由があるはずだ。それはなんだろう。忘れているということは、今私が送っている生活に欠けているということなのだろう。私の「学生生活」に、何が足りないのだろう。それはとってもうすらぼんやりとしていて、今の私では見通すことができない。